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痩せる [漢詩]

”痩”はやせ馬などくらいかと思っていたが、よくみると杜甫が重陽節に人のやつれるという感じで使っていて、その後宋代にとても多くつかわれているようだ。使いやすくなかなかいい表現。

九日寄岑参
出门复入门,雨脚但仍旧。所向泥活活,思君令人
沉吟坐西轩,饭食错昏昼。寸步曲江头,难为一相就。
吁嗟乎苍生,稼穑不可救!安得诛云师?畴能补天漏?
大明韬日月,旷野号禽兽。君子强逶迤,小人困驰骤。
维南有崇山,恐与川浸溜。是节东篱菊,纷披为谁秀?
岑生多新语,性亦嗜醇酎。采采黄金花,何由满衣袖?


以下の宋詞3首はいずれも色彩あふれた詞で、最後に痩を使っている。

如梦令 秦观
 莺嘴啄花红溜,燕尾点波绿皱。指冷玉笙寒,吹彻小梅春透。依旧,依旧,人与绿杨俱
春を惜しみ、人を思い焦がれる乱れる気持ちというところか。

これとともに名高い李清照の詞:
李清照宋代.jpg

如梦令 李清照
 昨夜雨疏风骤,浓睡不消残酒。试问卷帘人,却道海棠依旧。知否,知否?应是绿肥红

 花の散りゆく海棠をに託して。 

醉花阴 薄雾浓云愁永昼 李清照
 薄雾浓云愁永昼,瑞脑消金兽。
 佳节又重阳,玉枕纱厨,半夜凉初透。
 东篱把酒黄昏后,有暗香盈袖。
 莫道不销魂,帘卷西风,人比黄花

 酒の中に入れた菊の香り。夫のことを思うと身も心も疲れ果て、花をきりとられた菊よりも痩せおとろえてしまった。

李清照のあでやかな着物姿。まるで江戸時代のよう。
李清照詞.jpg




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