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訓読のメモ ランダム [漢詩]

陶淵明の詩は、古文なので?理解しがたいところがある。

有名な詩人なので解説書はいっぱいあるが、

   中国語で読んでも、唐詩のようにリズムにのれない。
   むしろ日本語漢詩読み下し文のほうがリズミカルに思える。

   それ以外に、以、而、兮などの字の意味が難しい。

読み下し文にしても、以、而、兮などの字が、適切に解釈されてないように思う。



読み下し文は訓読。ということで、まずひまにまかせ訓読を調べる。

●上田正昭「日本の歴史2 大王の世紀」小学館  漢字伝来が少し書かれてる。
●大島正二「漢字伝来」岩波新書
  日本漢字音と中国原音の関係を知るために  これは面白い。
●中村春作「東アジアに漕ぎ出す 訓読から見直す東アジア」東大出版会
  訓読についていくつかの小論文をまとめたもの。訓読の歴史と社会情勢による翻弄など。
  ある人は、訓読は中国の文化にあこがれた日本人が、何とかそれを読もうと編み出したツールといっている。

◆訓読
6-7世紀漢字はいてきたので、その対応日本語をつける。Wiki;

  原文:楚人有下鬻盾與矛者上

  訓読:楚人有下鬻二盾與一レ矛者上  二、一、レ店など追加

  読み下し:楚人に盾(たて)と矛(ほこ)とを鬻ぐ者有り

現代日本語:楚の人のなかには盾と矛とを売る者がいたのですが、

◆音読
仏教関係ではこんな風に説明してる。もともと漢字伝来は仏教経典だった。

■呉音・・・主に百済人によつて伝えられた中国南方系の読み方。隋以前
■漢音・・・奈良~平安時代に伝えられた中国北方系の読み方。唐の長安から。
■唐音・・・主に鎌倉時代に伝えられた江南浙江地方の読み方。唐末から宋時代

 利益をリエキと読むのは漢音、呉音ではリヤクと読みます。仏様からいただくのはリヤクです。 

 食堂をショクドウと読むのは漢音、呉音はジキドウです。お寺の施設はジキドウです。

 唐音は、和尚おしょう行脚あんぎゃ看経かんきん庫裏くり法堂はっとう東司とうす吊灯ちょうちんのように、多くは単語の形で導入されました。

◆訓読の歴史

  時代によって訓読も大きく変わってきている。

◎博士家 奈良平安時代の訓読法
       訓読(漢字の示すものの日本語)と詠み順(返り点など)を追加したもの
◎荻生徂徠 訓読やめて中国語の発音で読もう  
        鎖国中だで長崎から中国情報が入ってきているので、できないことはない。
◎一斎点 簡素な訓読 一世を風靡。
◎国学  明治大正昭和初期の中国蔑視
      中国の発音より、訓読で理解する。
      漢文を大事にしないと国学者の地位が危うい
◎中国流の読み方 戦後:英語と同じように現地の発音重視。吉川幸治。
      今でも訓読する漢詩愛好家がたくさんいる。



元に戻ると、陶淵明の詩には中国のネットでもこのような解説がある。

既自以心为形役 以,介词,使 让。
悟已往之不谏 之,结构助词,取消句子独立性。
知来者之可追 之,结构助词,取消句子独立性。
舟遥遥以轻颺--以相当于而,表并列
问征夫以前路--以,介词,用
引壶觞以自酌---以,表目的的连词,来
眄庭柯以怡颜----同上
倚南窗以寄傲---同上
园日涉以成趣---以,连词,表承接
门虽设而长关---而,连词,表转折
策扶老以流憩---以,连词,表承接
时矫首而遐观---而,连词,表承接
云无心以出岫---以,连词,表修饰
抚孤松而盘桓---而,连词,表修饰
鸟倦飞而知还---而,连词,表修饰
景翳翳以将入---以,连词,表修饰
抚孤松而盘桓---而,连词,表修饰
门虽设而常关 表转析
觉今是而昨非 表并列

中国人も古典には苦労しているんだ。と少しほっとした気持ち。




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