台湾 行き当たりばったりの旅(6) 日月潭 [旅行]
2014/3/31
朝早く台中からバスで日月潭、自転車道が整備されているらしいので自転車で湖1周してみよう。ここには寺、廟、蒋介石ゆかりの施設などあり、ゆっくり見て回ろう。
自転車はGiantの直営店あるらしいが(十万円以上する自転車も貸している)、貧乏人は近寄れず、水社で町の自転車屋から1日150元のかわいいのを借りる。ついでに湖1周遊覧船の切符300元まで買わされたのは誤算。
反時計回りに回ることにしたら、まずは整備された自転車道、その後はだんだん山道など険しくなる一方。きれいな花や鳥見ながら、また自転車の中国人やアメリカ人親子と話しながら。
玄光寺、玄奘寺にたどり着く。日本とも関係あるらしいが、ここに玄奘ゆかりのものあるとは。
こういうことだった! 中国の百度百科:唐642年西域から帰った玄奘は長安慈恩寺で経典を訳し大般若経とした。1942日本軍が南京で玄奘の遺骨を見つけ略奪日本に持ち帰り、埼玉県慈恩塔に納めた。戦後1955年台湾に返還されまず玄光寺に、1965年玄奘寺に祭られた。このころ大陸は対日鎖国状態だった。
ここからさらに歩いて山頂に蒋介石の母親を祭った塔。たぶん玄奘ゆかりの寺にちなんで慈恩塔と命名したのだろう。近くに蒋介石の別荘があった(ある)らしい。写真は玄奘寺で右側なるかめの上に口上あり。
ご本尊はもちろん玄奘遺骨だが、この像は若い玄奘?艶めかしい。説明してくれた住職は女性だった。中国台湾では僧に女性が多い。日本でも瀬戸内晴美が尼さんになり住職になっているが、やはり和尚が主流。外には千秋苦旅の碑。玄奘のつらく長い旅路のことだろうが、なんとなく余秋雨の「文化苦旅」を思い出し、懐かしいような気分になった。この辺りは果物も豊富で、道すがら売っているものとてもおいしい。
この後は楽な下りで地元の飯を食べたりしながら文武廟。
学問の神、孔子と武の神、関羽、岳飛を祭っている寺院。黄色の屋根に赤い柱、各殿の門扉に描かれた極彩色の絵など、中国的な豪華さを感じる。本殿前にある龍の彫刻も美しい。まずは孔子様。周りには顔回や子路など。
みると中国道教天恩弘善協会 財団法人 日月潭文武廟が運営している。なぜ道教が儒教の孔子様を?
道教とはなんだったのか?WIKIにたよると、やはり何の関係もなさそう。台湾は何でも吸収するのか。
道教は理解しがたいが、七福神はすべて道教の神に含まれている。道教はあったらいいなというイメージを(関羽、布袋とか)具体化して100にもなる神を作っている。さらに貪欲に形にしてあらわす。日本では布袋さんなどイメージあるが、このような多神教にはなじめない(無意識にその一部を信じているのかも)。中国人には神社に祭ってある鏡は理解できないだろうが?
道教キーワード。
道 · 徳 · 無極 · 太極 · 陰陽 · 五行 · 気 · 内丹術 · 無為典籍
老子道徳経 · 荘子南華真経 · 列子 · 参同契 · 抱朴子 ·神仙(一説によれば神は七福神など67)
三清 · 玉皇大帝 · 黄帝 · 西王母 · 八仙 · 関羽 · 嫦娥 · 媽祖 · 鍾馗 · 他の神人物
老子 · 荘子 · 張陵 · 張角 · 魏伯陽 · 葛洪 · 許遜 · 寇謙之 ·
陸修静 · 陶弘景 · 孫思邈 · 陳摶 · 五祖七真 · 王重陽 · 丘長春 · 張三丰
宗派
五斗米道 · 霊宝派 · 上清派 · 重玄派 · 浄明道 · 全真教 · 正一教聖地
洞天 · 蓬莱
それにしても神様が多種多様。中国人は想像上のと実在を取り混ぜて、だれにでもわかりやすいけばけばしい像として可視化し信仰としてる。日本にもまつられた神はかなりいるが、形で表現されていない。
あちこちのんびりしすぎ、自転車を返したら、店の人、あと10分で最終の遊覧船が出るとせっつく。あわてて船で一回りしたらもううす暗くなっていた。 やはりここは2,3日とまってのんびりするところだと思いながらバスで台中へ。
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